エコロに暮らそ第21回〜第25回 


毎日新聞 2001.8.29

花火大会

 鎌倉海岸の花火大会に行った。といっても仕事。ごみの活動をしている市民団体への密着取材だ。
 会場に向かう人たちにごみ袋を配布し、花火大会が終わって帰る人たちのごみや資源を回収する。 ペットボトルのキャップをはずしたり、飲み残しのジュースを捨てたり、ごみと混ざった缶を袋から取り出すなど、若者たちの分別意識の高さは予想以上で、ちょっとうれしかった。
 取材した市民団体の人たちは、地元の海や町を汚さないで!という気持ちでのボランティア活動なのだが、どうも私には納得できない。ジュースや酒の製造メーカーやほとんどの店は何もしないのだ。売りっぱなしを許す社会も問題だが、ボランティアに甘えるのではなく、自ら責任ある行動を示す事業者になることを期待したい。


毎日新聞 2001.9.5

ごみを捨てるお手伝い

 高層住宅にある私の家のすぐ下に小学校3年生の男の子が住んでいる。
 夏休みの中頃、彼は大きなごみ袋を抱えてエレベーターに乗って来た。その日はごみの収集日で私もごみ袋を持っていた。「ごみを出しにいくのが夏休みのお手伝いなの?」ときくと、「ちがうよ」と答えが返ってきた。彼の場合、決まったお手伝いはなく、臨機応変に家族の手伝いをすればいいらしい。
 いっしょにごみ置き場に行くとすでにごみがあふれていた。二人で「こっちに置けるよ」「あっちが少ない」と声をかけあいながら無事置いて帰る事ができた。
 子供の時の小さな体験は大人になっても覚えている。近所のおばさんとごみの多さを実感した夏休みのお手伝いも忘れないでいてほしい。


毎日新聞 2001.9.12

ポケットティッシュにはご用心

 ほとんどの駅の前では消費者金融、英会話、居酒屋などがPR用のポケットティッシュを配っている。あれば便利なので、「どうぞ」と言われれば、「どうも」と受け取るのが私の日常。
 しかし、気をつけなくてはならないのはトイレでの使用だ。もともとティッシュペーパーは鼻をかんだり、化粧を落としたりするために作られたもの。すなわち、水には溶けないようにできている。一方、トイレットペーパーはその逆で、素早く水に溶けるのが条件。
 町でもらったポケットティッシュをよく見ると「水に溶ける」とか「トイレに流せる」とか書いてあるものもちらほら。
 公共トイレに流す可能性の高い街頭配布のポケットティッシュ。すべて溶けるタイプにしてほしいと思うのだが、無理な願いだろうか。


毎日新聞 2001.9.19

ごみを捨てたくない

 仕事で東京都日の出町にある二ツ塚処分場に行ってきた。山の中にある処分場のまわりはうっそうとした森だ。空からみると、ぽっかりあいた不思議な穴に見えるのだろうと思いながら、まわりの風景とマッチしない処分場を眺めていた。 
 二ツ塚処分場ができる前に使っていた谷戸沢処分場はすでに埋め立てを終了している。地面の下にごみが埋っているとは思えないだだっ広い平地になっているが、やっぱり不自然だ。二ツ塚もいつかはこんなふうになってしまうのかと思うと私の出したごみが谷を埋めている事実がとても悲しい。
 処分場を訪れるたびに、ごみを捨てるのはイヤだと思う。でも、捨てずに暮らせるのか。処分場という現実を直視しながら、いつも陥るジレンマである。